アジャイル開発によるノベル構築

注意

このページは二次小説を書いた時に感じたことを小説開発手法としてまとめたものです。 個人の経験則のまとめですので参考程度にどうぞ。

小説書きのレベル

  • 気が向いた時しか小説を読まない。
  • 数年前までノベルゲームを主体に消費していた。
  • 小説やゲームシナリオを書こうとして何度も挫折。
  • 今回の二次小説の完結は過去最高パフォーマンス。

  • アジャイル開発とは?

    ソフトウェア開発の手法のことで、規模の小さいものをまず完結させ、それを段階的に規模を大きくしてゆく開発手法のことをいいます。

    それを小説書きに応用すると?

  • まずは小さくてもいいので話を完結させる
  • 展開ごと(大プロットごと)にシーンを分割する。
  • そのシーンごとに完結した文章を構築する。
  • 思いついたネタを埋め込んで、それを推敲して話をなじませてゆく。
  • 状況説明の緻密さより、話のテンポ、読みやすさのテンポを心がける。
  • 多少強引だと思うところがあるはずなので、ひとまず節で区切り、推敲の段階で調整してゆく。

  • 今回のテストサンプル

    二次小説 とある研究室の思考実験(パラドックス)
    (約39000字)

    完成までの経緯

    構想、プロット、小さなエピソードまで作成し、飽きたので一時凍結。
    1年ほどブランクを空け、作品を公開用に加筆修正。修正した期間は3ヶ月ほど。

    考察、分析

    二次小説を書くにあたって、とある魔術の禁書目録の傾向には注意しています。

    漢字多め、ルビ表現を多用。
    状況描写は多め。
    基本は三人称視点。
    キャラの会話に特色を持たせる。

    制作プロセス

    制作した流れを振り返ってまとめてみます。

    プロセス1.草案(アイデア出し)
    黒子と初春のコンビは入れたい。
    大体の話の流れは主人公がヒロインを助けるシリーズ初期の流れをくむ。
    主人公はオリジナルとする。黒子たちとの接点をどうするか?
    魔術師入れたい。
    プロセス2.イメージシナリオの構築
    登場人物がある程度決まったら、登場人物が語る印象的なシーンを思い浮かべてみました。
    原作の人物紹介を兼ねた小説の口絵のようにキャラクター台詞一行につき、イラスト一枚の要領でイメージを考えています。
    この時点ではキャラクターの詳細設定は決まっていません。
    修正は当たり前と考えて、次のプロセスに移ります。
    プロセス3.キャラクターの性質を小さなエピソードで検証
    思いついたエピソード(つまり自分の中でエピソードが固まっていて書きやすい)から書いていきます。
    この時点ではオリジナルキャラクターの言い回しや、性格などは暫定的なものです。
    後で修正してゆくことにします。
    プロセス4.小さなエピソードから中規模なストーリーを完成させる
    小さなエピソードをつなげて、中規模な章に仕上げます。
    章の中でストーリーがある程度完結するように意識しました。
    キャラクター構想でのテクニックストーリー構想でのテクニックを意識してエピソードを書いていきます。
    最終的には、クロージング手法で自分を追い込んでみました。
    プロセス5.推敲サイクルを繰り返す
    ひたすら推敲します。
    読みやすさを上げるテクニックパッと見の印象を良くするテクニックを考慮に入れて分かりやすい、読みやすい表現に書き換えていきました。
    漢字の変換ミスや文の書き換えたときに思わぬ誤字脱字が発生することもあるので随時読みなおして修正していきます。
    プロセス6.ある程度のまとまりごとでリリースする
    今回、実際には短い期間でしたが順次公開という方法をとりました。
    先の展開がよめないように分割した結果、以下のようになりました。

    第一回 1~3章
    第二回 4、5章
    第三回 6、7章

    話の展開を考える際にもこのまとまりで話を組み立てたりするようにしました。
    公開した手前、大きな変更はできませんし、未完成のまま放置する状況を避けたいという意思表示でもあります。
    プロセス7.公開後の修正
    公開した後でも気づけば修正していきます。


    キャラクター構想でのテクニック

    キャラクターを構築する際に気をつけたことをまとめました。

  • 一人称と三人称、口癖
  • ストーリーでの立ち位置
  • キャラクターの主張(自分の疑問や主張をを極端に強調化)

  • ストーリー構想でのテクニック

    ストーリーを構築する際に気をつけたことをまとめました。

  • 小さいエピソードの組み合わせから中規模のストーリーを組立
  • エピソード同士のつなぎは違和感がなくなるまで修正
  • スタートとゴールをイメージ設定
  • シャッフル(倒置表現、時系列、シーン)
  • ハリウッドの王道展開を参考にする

  • 読みやすさを上げるテクニック

    推敲する際に気をつけたことをまとめました。

  • 文章の流れは思考の手順(視点の手順、理解の手順)
  • イメージしやすい文章は読みやすい
  • テンポがいい文章は読んでいて気分がいい
  • 易しい言葉と難しい言葉を雰囲気によって使い分ける
  • 10%の独創性と90%の共通認識

  • パッと見の印象を良くするテクニック

    小説の中身にはまったく関係ありませんが、推敲の際にパッと見で修正をかけた内容をまとめました。

  • 同じ語句、表現が並んだ場合、違う表現に置き換える
  • 地の文と会話文をある程度カタマリとしてまとめ、バラバラになる状況を避ける
  • 「漢字」は堅苦しい印象、「かな」はやさしい印象をあたえる

  • クロージング手法

    なにごとも完成させるためには手段を選ばずに強引に押し切ることが必要です。決断その他、自分との交渉術をまとめてみました。

  • せっかく書いたエピソードを破棄する決意
  • イマイチだと思うシーンを「中継ぎ」として利用する勇気
  • 難しいシーンはあえて描写せず、実力を隠す「逃げ」の決断
  • せっかくここまでやったんだからと放置するのを惜しむ状況
  • 終わりがないと状況を回避できないという脅しと、精神的苦痛から開放されたいという執念
  • 結局、後始末は気合でなんとかするしかないという、早々からの建設的な諦め
  • もしかしたらヒットするかもという淡い期待と、ヒットしたときの妄想
  • イベントに合わせるためタイミングを逃せないという外因的要因