イラストが素人っぽくならない! 10のポイント

イラストが上手くなりたいのにどうしても素人臭さが消えない。
何かがおかしいとは感じるんだけど、どうすれば良いのか分からない。
このような想いを感じては自分の技量の低さに嘆くことがある。

「せめて、いかにも素人です……という残念なイラストとはおさらばしたい!」

……これにつきる。
私が上手いなぁと感じたイラストを分析した結果と、 個人的に解決できたらもっと良くなるのではないかというポイントをまとめてみた。
イラストを描く際に気をつけるべき「10のポイント」を紹介したいと思う。

どうして上達しないのか? 上手い人は教えてくれないのか!?

「慣れたらできる」は初心者にとって投げやりすぎる!

イラストが上達する方法は何かと知りたいとき、あなたならばどうするだろうか?
いろんな本を見たり、イラストSNSやネットで調べたり、動画サイトでイラストの描き方を研究してみたり……
今やイラストの描き方はインターネットで検索すればすぐに手に入るようになった。
制作もフリーのツールが充実し、イラストを描くための環境はプロとさほど変わらないといえよう。
しかし、小手先のテクニックは分かってもその先が続かない。
実際できあがったものを比較すると、上手い人との間に超えられない壁がある。
そんな圧倒的な力量差は感じるものの、どこを直せば良くなるのかという具体的方法が見つからない。
誰もが悩む問題である。人に教えてもらいたいくらいだ。
しかし「どうすれば上達しますか?」の問に対し、大抵の場合このような答えが帰ってくる。

「慣れればできますから……」

もしくは

「やめなかったら、いつの間にかできるようになってるから」

言いたいことは分かる……分かっているつもりだ。しかし聞きたいのはその言葉ではないのだ。
初心者は「もっと具体的にどうすれば上手くなるかアドバイスして欲しい」のだ。
これでは結局、「上手くなるのはその人次第」ということで突き放されただけではなかろうか。
初心者はこの投げやりな回答を知ることで果たして上手くなるのだろうか?

具体的なアドバイスができないワケ

なぜこのような回答になってしまうのか、理由はある。
残念ながらイラストが上手い人でも具体的にアドバイスするのは難しいのだ。それは基準が曖昧で「教わる」より「慣れろ」の領域だからである。
だが、ここで諦めてしまってはもったいない。
多くの人に良い評価をもらっているイラストには法則性があり、 この法則を取り入れることで評価が上がるイラストが描けるかもしれないからだ。
教わることはできないかもしれないが、上手い人の考え方をこちらから取り入れることはできるのである。

絵柄には人それぞれの好みがある

昔の漫画の絵柄を見て時代を感じるように、オーソドックスな絵柄は10年も経てば変わってしまう。
そもそも絵柄というのは描く人のクセがそのまま現れたものだ。これが特長にもなっているわけでそれと変えてしまうのは自分の積み上げてきたものを活かしきれていないといえないだろうか。
好きなイラストレーターの絵柄を真似たりするのも上手くなるためには重要だが、絵柄は人それぞれの好みがある。
ならば、自分の絵柄を活かしつつ魅力的なイラストを描くほうが得策といえよう。
さて、そのためにはどうしたら良いだろうか?

イラストが素人っぽくならない! 10のポイント

ポイント1 対称性

人間はシンメトリー(つまり左右対称)を美しいと感じることは科学的にも証明されている。
また、時代も文化も異なるなか対称な顔というのが美男美女の条件に入っていたと言われる。
自分のイラストでも同じことだ。キャラクターの対称性に着目しよう。
まずは、目や眉が鼻や口に対して対称に配置されているか確認だ。
対称性に注意してパースの狂いをチェックしてみよう。
何かおかしいと感じたら、わずかなパースの乱れを疑おう。

ポイント2 曲線

曲線美という言葉があることからも、曲線に対する美的感覚が人には備わっていることが分かるだろう。
滑らかな曲線を書くことで洗練されたイメージを与え、逆に断続した不安定な線を描くと素朴なイメージを与える。
実際に輪郭は連続した曲線で構成されているから、ただの線だと思わずに曲線を意識して描いてみよう。

ポイント3 線の情報量のバランス

一部だけ線の書き込みが激しくて、他がおざなりになってしまった経験はないだろうか?
顔周辺の情報は他の部位と比べても線の描き込みが多く、描き込みのバランスが崩れやすい。
キャラクターのポージングを見直して画面に対して線の密度にムラが出ないようにしたい。

ポイント4 線の太さの流れ

絵柄によっても異なるが、線画に描く線の太さを変えることで強弱をつける。
毛筆のように太さを段階的に変えることで見た目の印象は力強いものすることができる。

ポイント5 目の描写

萌え絵では特に、目の描写は命。
逆に言えば目さえ特徴を持たせてしまえば、なんとかなってしまう。
それほど重要な目を描く際にはどんなことに気をつければ良いだろうか?

1.目の配置で見た目年齢を決める

一つ目は配置。目の配置によりキャラクターの見た目年齢が変わってくる。
前のポイントでも語ったが、顔のラインに対し左右対称を意識して配置すること。

2.焦点を決める

ハイライトと影の塗りでキャラクターの視点(焦点)を決めること。
焦点があっていないと、どこか不気味に写ってしまう。

ポイント6 ハイライト・影

影やハイライトはイラスト解説の本ではテクニックとして多くの本が扱っているが、実際に影やハイライトを「どこに」「どんな感じ」でつけるのかを習得するのは難しいと思う。
 

ぼかしとは何か?

言葉で表すなら、「色1」から「色2」へ「なだらか」に色が移ってゆく様子である。
つまり、ぼかしを入れるときに考えるべきは
「どこから」「どこへ」「どんな流れで」ぼかしを入れるか? なのである。
具体的なポイントについては上手いイラストを選んで上の観点から法則性を学ぶと良いだろう。

ポイント8 配色バランス

色から受けるイメージというものは強烈だ。
それだけに配色のバランスはイラストのイメージを決める重要な要素となってくる。
色の調整はトコトンやったほうが良い。
配色ツールなどを使ってイラストのテーマを決めるのも良い。

ポイント9 構図「ポージングとアングル」

1.遠近感を意識する

イラストは2次元であるが、奥行きを感じることができれば立体を想像できる。
特に彩色では立体であることを意識して色をつけるようにしよう。

2.フォーカスが絞られている(被写界深度を意識する)

イラストの中にワンポイントを入れることがあるだろう。
視線がどこに向かうのかをちゃんと分析するべきだ。
見せるべきポイントがしっかりしていれば、背景がボケていても気にならない。

3.イラストの構図を検証する

近年、フリーで汎用性の高い3Dモデルが多く利用できるようになった。
このきっかけを作ったのは紛れもなくMMD(MikuMikuDance)というツールである。
MMDは3Dキャラを躍らせる動画を作るツールとして広く知られているが、これをイラストのアングルの検討に利用しない手はない。
ポージングやアングルを変更して構図を検討しよう。
実際にカメラを動かして検討するため、時間短縮になるはずだ。

ポイント10 エロス

結論から言うと、エロイラストは人気が出やすい。
人気のイラストレーターもそこの事情をよく分かっていて「エロ」なイラストが大半を占めているように思う。
ところで「エロ」に抵抗のある人にはある感情が沸き上がっていることだろう。
人気のために「エロ」を書いているのではないか? 本来エロは要らないはずだ!

そんな「エロ不要論」である。それは数々の芸術を見ても間違いであることが分かる。

正直なところエロの要素は(直接的な表現は年齢制限付きではあるが)魅力的なイラストの要素である。
「要素」とだけあって、ちゃんと健全な絵の中にエロ要素は仕込むことができる。
肌の露出が全くないのにもかかわらず「なんかエロい」イラストにグッとくる瞬間はないだろうか?
そのような「そこはかとなくエロい」イラストを狙って描く人もいる。
逆に単純に肌の露出を多くすれば「エロい」わけではない。
このように「エロ」と一言で片付けるのは惜しいくらい奥深いのだ。

ここでは、「そこはかとなくエロい」イラストを書くためのポイントを挙げてみる。

1.拘束感、束縛感

拘束しているものに着目してみよう。理由は後述する肉感を強調するためだ。

体に身につけるものなら、下着、ベルト、チョーカー、ネックレスや腕輪など
衣装なら、帯、コルセット等
髪の毛なら、リボン等である。
締め付けられた部位をそうでない部分の対比を意識して描くようにしたい。

2.ボリューム感、肉感

くびれを意識する、骨と肉を意識し対比させよ、おっぱいの質感を出せ! などと言われるが、つまりは「肉感」を出すことである。

キーワードは「反発感」と「重量感」

肉感を出すために反発と重量を強調しようとすると必然的に「拘束・束縛」が必要になってくる。
自然な形に仕上げるなら「拘束する要素」には注意を払おう。

3.光沢表現

「テカリ」や「汗」などで光沢を与えるとなお良い。
光沢により凹凸を意識しやすくなるからではないだろうか?

4.重要な部分を隠す・チラリズム

初心者にありがちなミスはすべてを隠さずに書いてしまうことだ。
技量の低さも重なってイラストとしても面白みのないものになってしまう。
エロイラストを描くために「あえて隠す」ことをおすすめしたいと思う。
だが、露骨すぎるのは駄目。あくまでも自然に見えないのがミソだ。
「もしこのイラストに続きがあるならぜひ見たい!」
と思わせるようなイラストを目指そう。

5.アングル

ローアングルかハイアングルで書いてみるのをオススメする。

ローアングル:太ももから腰あたりが主体で、下乳を強調。
ハイアングル:胸元あたりと上目づかいを利用。

まとめ

早く上達するためには上手い人のイラストを真似ることである。
個人的には誰だってパクリやトレスから始まる……と思っている。
当然、それは内々に済ませ外部に公開するようなことはしてはいけない。

最も重要なことはパクリやトレスから何を得たかである。

自分の技量と何が違うのかを見つけ、その差を埋める方法論を探求することである。
その考え方を持ち続けないと、ただ平然と「慣れる」のを待ち続けるだけになる。

漠然と絵を描いて上手いかどうかを悩むより、
今、この時点で数時間悩んで次に繋がる「何か」を見つけた方がいいと思わないだろうか?